プラクチカ通信

Vol.3 職人魂その2

2005.Feburuary

前回のコラムは8月に書いたのに、もう年も変わって2月ですよ!早いですねえ。 ほんとにこの仕事を始めてから、時間が経つのが異常に早いんです。 「歳をとると時間が経つのが早く感じる」というけど、そのせいだけじゃないような気がします。 月刊という意気込みでこのコラムを始めたのに、すでに季刊!こころ改めます。


では前回からの続き。

カフェのオーナーにはプロデューサータイプのひとが多いのかもしれません。 イベントとか次に開くお店のことなど次々と新しいことや楽しいことを企画して実行するタイプの人が。
でも僕はそういうタイプじゃないみたいです。 いや、本来の僕はそういう人生お気楽、楽しいことを次から次と求め計画するのが大好きなはずなんですけどね。
いまの僕の一番の楽しみといえば、美味しいお菓子や料理を作ることなんです。 はじめは『作れる』というレベルからだんだん『完璧に作る』というレベルを目指し始めました。 お菓子や料理の種類は恐ろしく多い。


完璧に理想的なクロワッサンを作れるようになりたくて、お正月休みも元旦からクロワッサン作りの練習をしてたし、 つやつやで食べるととろけるチョコレートを作りたくて、夜中の1時にテンパリングを始めたり。 いろんなフレーバーのマカロンも作りたい。澄んだおいしいビーフコンソメもとりたい。 作ってみたいフランスの地方料理も山ほどある。こうして考えるとすべての料理やお菓子を完璧に作れるようになるには一生かかるだろうし、 一生かかってもできなさそう。でもこれが本当に楽しいんです。僕はとんでもない快楽の海にはまり込んでしまったようです。 職人ってちょっとマゾヒストタイプのひとに向いているんでしょうか? ね?直人さん(料理人の友達です)!
おしまい。


ひとこと言いたい!

カフェを開きたい、カフェで働きたいというひとも多いようですけど、カフェの仕事もけっこう大変なんですよ。 よく「のんびりしてていいですね」とか言う人がいるけど、それは大間違いです。 のんびりしてて、美味しいものはできません。
お店でお客様にお出しする商品はすべてハイクオリティ。これが飲食店の前提。 だって、お客様からお金をもらうということはとんでもないことなんです。
コーヒーや紅茶などの飲み物から、食事、デザートまで専門店にも負ける訳にはいかないのです。
「ああ、すべて平均点でいいから気楽にやりたい」とか「カフェは店内をおしゃれにしてれば食べ物なんかだいたいでいいんだよ」 なんて悪魔の声がしても聞いてはだめ。
半分自分に言いました。


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